こんな疑問に答えていきます。
こんにちは!よんりん(Yonrin)です。
当記事を書いている私は、デジタル技術のコンサルタントです。
プロジェクトもそうですが、個人のネットオークションなども含め、値下げ交渉に直面することはありますよね。
今回のお話は、値下げ交渉をされる側、の話です。
この記事を読めば、どのようなことに気をつけて、値下げ交渉に応じるべきかが分かります。
ビジネスにおける交渉ごとの参考にしてください。
やってはいけない値下げ交渉の断り方
ビジネスの交渉術。
特にシビアな交渉が求められるのが、お金のことについてですね。
コンサルタントで営業をしていると、毎度のように提案時に交渉があります。
細かい戦術やテクニックは色々とあるのですが、私自身の失敗経験に基づいて、重要なもの3つを挙げておきます。
- 間違った断り方① その場で値下げを断る
- 間違った断り方② オプションを準備せず交渉に臨んで断るしかなくなる
- 間違った断り方③ こちらの希望を伝えずに断る
とは言っても、戦術やテクニックよりも、まずは誠意です。
そもそも、交渉を勝ち負けで考えるのはNGです。
結果をフェアにしておくことが、長い付き合いができる秘訣。
両者にとって一番得なことです。
目指すのは、フェアな結果です。
では、ひとつずつ見ていきましょう。
間違った断り方① その場で値下げを断る
まずは私の失敗談です。
日頃からお付き合いのあるクライアントから、提案機会をいただいた時のこと。
コンペではあったのですが、ご提案することになりました。
上司と一緒に練りに練った提案書。
もちろん、コストもかなり競争力のある設定で見積もりました。
しかし、内容を説明した後、クライアントからひと言。
一瞬、絶句しました笑。
かなりの規模のプロジェクトで、多くの関係者を巻き込んでの提案でした。
多少の値引きは覚悟していましたが、半額、までは想像していません。
「半額ですか?」
復唱して聞き返すのが精いっぱいでした。
断り方を考える以前の問題。
コンペの競合先は半額で出してきているとのことでした。
前日まで上司と練りに練った金額です。
下限も大体、めどは立っていました。
半額の交渉に応じるのは、どんな条件を出しても無理だと分かり切っていました。
プロジェクト内容の妥協案と、精いっぱいの下げられる金額を提示して、その場を後にしました。
結果、価格でコンペは負けてしまいました。
今思えば、その場で答えを出して断ってきたのは早計でした。
明らかに応じることができない条件だったのは確かです。
しかし、断り方としては、もう少し誠意を見せてもよかったと思います。
今ならそう答えます。
もちろん、提示できる代替条件など、思いつく限りでこちらが不利にならないものを準備します。
その上で、もう一度話をする。
持ち帰りによって時間ができたことで、何かいいアイデアも浮かぶかもしれません。
交渉がだめでも、断り方として、少なくとも誠意は伝わります。
同じ負けでも、相手に良い後味を残して負ければ、次につながるのではと思います。
間違った断り方② オプションを準備せず交渉に臨んで断るしかなくなる
交渉には準備が必要です。
準備せず交渉に挑むことほど無謀なことはありません。
無謀で自分をリスクに晒すだけならまだしも、交渉相手の利益を損なうことだってあります。
ビジネスでの値下げ交渉は、ないことはないと思って準備すべきです。
値下げを想定すると同時に、断り方も想定しておくのです。
もちろん嘘をついて高額設定するようなことはすべきではありません。
運よく1回はそれで通っても、信用という取り返しのつかないものをリスクに晒すことになります。
では、値下げ交渉に対する準備とは何か?
プロジェクトをサービスとして提供するのであれば、オプションを考えることです。
金額を調整できるオプションは、大体以下のいずれかです。
- 作業範囲(を減らす)
- 作業量(を減らす)
- 期間(を短くする)
- プロジェクト人員(を少なくする)
交渉のオプションとなる要素を何通りか持っておくことで、「金額」という要素に調整を加えやすくなります。
言い換えれば、断り方をいくつも用意しておく、ということ。
たとえば、プロジェクトの提案上、作業範囲を5つにフェーズ分割しておけば、フェーズ3~5に限定して実施、のような条件を作ることができます。
交渉相手も、実はフェーズ1~2は社内で実施することも検討していた、というようなこともあります。
お互いにとって条件を細かく確認し合えるような準備が大事です。
間違った断り方③ こちらの希望を伝えずに断る
金額は相手の予算によりますよね。
営業をやり始めのころ、お付き合いのあるクライアントから、
と、予め金額を提示されてプロジェクトを依頼されたことがあります。
その後、社内を奔走して、コストが予算に見合う見積もりを作ろうとしました。
かなりの時間と労力をかけました。
しかし、どうしてもそんなプランが作ることができず、上司と再度クライアントに。
するとクライアントは、いとも簡単に、「やっぱりこちらの希望額では安すぎましたね」との反応でした。
クライアントの最初の言い値にかなり縛られ過ぎていたという失敗です。
時間と労力の無駄遣い。
先に相手から「このくらいの金額で」と言われるのは、できれば避けたいところ。
できれば、「予算は〇〇くらいでしょうか?」と、こちらの金額感を先に伝えられるのが理想です。
桁の違う金額を相手に先に口にされてしまうと、たとえそれが検討違いの金額でも、その後の交渉がしにくくなってしまいます。
これは断り方、というよりも、先に断りを入れておくということですね。
無条件に相手の値下げ交渉に応じるのもNG
さて、断り方が誤っているならなまだしも、絶対にNGなのは、そのまま無条件に交渉に応じることです。
これをやってしまうと、自分自身の見積もりがいい加減なものであったと自分で言っているようなものです。
見積もりには敬意を添え、自信を持つべきです。
安易に自分でそれを否定してはダメです。
と、これは口酸っぱく私が上司から言われ続けた言葉です。
いいアドバイスだったと感謝しています。
これまで、交渉術の本はたくさん読んで勉強しました。
その中でも、以下の本はかなり内容が良く、今でも読み返すバイブルです。
もし、より広い範囲の交渉術について知りたいというあなたには、是非おすすめです。
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絶対に負けない交渉術 やってはいけない35のルール 植田 統 (著) |
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以上です。