SDGsとは何で何のために作られたのか?

 
SDGsとは何で、誰が何のために作ったのですか?
SDGsは、いつまでに何をしなければならないのですか?

こんな疑問に答えていきます。

こんにちは!よんりん(Yonrin)です。

 
よんりん
実は、SDGsは50年も前から少しずつ進められてきた議論の集大成です。これまでの流れを知っておけば、今なぜSDGsなのかが、よく分かりますよ。

全体感をつかんでから、より詳細な知識を身に着けられるようにと思い、SDGsを一枚の図にまとめています。

SDGsとは何か?一枚の図で説明

まずは、以下のリンクに飛んで、図をご覧ください。
先日、Zunisul(ズニスル)にSDGsに関する本の図を投稿しました。

この記事は「SDGs(持続可能な開発目標)」という書籍を参考にさせていただいています。

SDGs(持続可能な開発目標) (中公新書)
蟹江 憲史 (著)




SDGsの成り立ち

SDGsは誰が何のために作ったの?

SDGs(持続可能な開発目標)は、国連総会の成果文書です。
国連で作られたものですね。
ですので国際連合のホームページにオフィシャルな情報が掲載されています。

SDGsはいつできたの?

SDGsにおける17の目標と169のターゲット。
これは2015年の国連総会(ニューヨーク)にて合意されました。

SDGsはどんな流れでできたの?

SDGsの成り立ちを見ていきましょう。

SDGsはいつから考え始められていたの?

古くは、1972年のストックホルム会議にさかのぼります。
「環境と開発」というテーマが語られ始めた頃。

随分と昔の話ですよね。

その後、1992年のリオの地球サミットで総括されます。
「環境と開発の不可分性」が「リオ宣言」で示されました。

そして、2000年のニューヨークミレニアム・サミット。
ここでMDGs(ミレニアム開発目標)が合意されます。

SDGsの前身となるMDGsとは何か?

MDGs(ミレニアム開発目標)も、SDGsと同じ開発目標でした。
SDGsと同じように、8つの目標と21のターゲットから成ります。

MDGsの達成期限は2015年でした。
そのため2015年以降の目標とターゲットが必要となったのです。
それこそがSDGsですね。

2012年のリオ+20に向けて、その頃からSDGsが準備され始めました。
MDGsの方向性を踏襲しつつ、課題改善が必要でした。

MDGs自身の課題とは何か?
それは経済、社会、環境、未来の相互関連性を強めることでした。

MDGsでも、各分野の問題点は洗い出されていました。
しかし、その問題や解決の相互関連性が弱かった。
2015年のSDGsでは改善されています。

SDGsはいつまでの目標なの?

2015年に合意されたSDGsは2030年までの目標を定めています。
2015年~2019年までは、普及と試行の5年と位置付けられていました。

そして、2020年~2030年は行動の10年とされています。

2030年までの目標は、各国政府や業界団体などが個別に定めています。

SDGsの目標とターゲットは必須なの?

SDGsの目標やターゲットに罰則などの強制ルールはありません。

基本的な考え方は、理想の目標を示すこと。
こに行き着く方法は各国が考えるべし、という自由があります。
つまり、イノベーションが期待されています。

やり方に自由があるとはいえ、企業も無視はできません。
SDGsへの取り組みがなければ市場から評価されにくくなります。
そうした社会制度ができつつあって対応が求められているからです。

SDGsの特徴とは何か?

SDGsが何かということについては解ったけれど、SDGsの特徴や大命題は何なの?SDGsの仕組みはどんな考え方で作られていて、進捗はどうやって管理されていくの?
 
よんりん
SDGsには、過去からの取り組みに対する改善が組み込まれていて、それが特徴につながっています。SDGsの大命題、基本的な仕組みの考え方、進捗管理の方法を知れば、SDGsの理解がぐっと深まりますよ。

内容は「SDGs(持続可能な開発目標)」という書籍を参考にさせていただいています。

SDGsの総合性

先ほど、SDGsの成り立ちとして、MDGs(ミレニアム開発目標)があることに触れました。

50年前から続く議論のなかで、到達することが難しかった観点が総合性です。
最初は「環境」と「開発」というテーマをひとつの場所で話すというところから始まったそうです。

SDGsにおける環境とビジネスの関係性とは何か?

当時は、今のように、環境とビジネスは、なかなか一体感を出せなかった。
今でこそ、環境関連のビジネスが注目を集めていますよね。

環境とビジネスが相容れないものとして認知されていたようです。
一方を立てれば他方が立たず、というような感じですね。

そこから、リオサミット、ミレニアムサミット、ヨハネスブルクサミット、と徐々に一体感が意識されていきます。

SDGsの経済、社会、環境、未来とは何か?

持続可能と言えば「環境」のイメージがありますね。
しかし、SDGsもそうですが、EGSの考え方も、「社会」や「未来」という観点も入っています。

ポイントは、解決だけでなく、問題においても、こういうことを一体で考えるという点です。

経済、社会、環境、未来、それぞれの問題が関連しているので、解決についても感れさせて考えていこうということで、これこそがSDGsの大命題です。

SDGsの仕組みとは何か?

SDGsは、Goals = 目標が定義されています。

けれども、「どうやって」ということには、具体的に説明されていません。
これは、敢えてそうなっているということです。

過去の方法にしばられないSDGsの仕組みとは何か?

つまり、現在からの積み上げで未来に到達する、ということではないといこと。
未来のあるべき姿を見せて、そこに到達する方法は、各国次第。

そうすることで、現在から未来に行く方法のイノベーションが起きやすくなる。
なるほど、と思いますね。

現在からの積み上げでは、どうしても過去のやり方に固執してしまって、今手持ちのものでどう問題対処するか、という考えになってしまいます。

今のやり方では到達できないようなビジョンだけを見せられることで、やり方をゼロベースで考える。
うまくできていますね。

SDGsの進捗管理

SDGsの達成に向けて、各国政府、そして企業が目標に向かって努力しています。
そして、それをきちんとモニタリングして、評価する仕組みがSDGsにはあります。

SDGsの進捗管理の方法とは何か?

実は、2017年に、グローバル指標が国連総会で承認されていて、その指標に基づくレポートが毎年国連から発行されています

グローバル指標なので、どの国や状況においても使えるように、大まかなところがまとめられています。
それを補うものとして、ローカル指標を各自作って、評価するようになっているのがSDGsのモニタリングの仕組みです。

SDGsのローカル指標とは何か?

ドイツには、SDSN (Sustainable Development Solutions Network)というイニシアチブがあって、ローカル指標を公開しています。

これには日本法人もあり、SDSNジャパンとして、日本語の情報提供が行われています。

グローバル指標とローカル指標をうまく組み合わせて、各自の取り組みを測りながら改善を重ねていく、という仕組みですね。

まとめ

SDGsを一枚の図にまとめて、解説しました。

SDGsは古くからある考え方で、その前身となるMDGsを踏襲したものです。
全体感を元に、少しずつ枝葉を増やして知識を身に着けていきましょう。

私もまだまだ勉強中です。

SDGs(持続可能な開発目標) (中公新書)
蟹江 憲史 (著)