SE(システムエンジニア)が海外就職するために必要な技術力

  • 2020年9月3日
  • 2022年10月30日
  • CAREER
 
システム・エンジニアが海外で働くために必要な技術力はどのくらいなの?トップ・エンジニアしか海外で働けないの

こんな疑問に答えていきます。

こんにちは!よんりん(Yonrin)です。
当記事を書いている私は、デジタル技術のコンサルタントです。

海外でSEの仕事をするのに、求められる技術力は気になりますよね。
私自身の海外エンジニアとのプロジェクト経験から、その辺りをお話します。

この記事を読めば、システム・エンジニアが海外で働くために必要な技術力について、よく分かります。

海外のシステム・エンジニアの実力とは?

海外のシステム・エンジニアとは、幾度も仕事を一緒にしてきました。

私自身、プレイング・マネージャーとしてプログラムを書いたり、ソースコードレビューもしていたので、ある程度の肌感覚はあります。

海外と日本のシステム・エンジニアを比べると、技術的にどちらが優れているのか?

日本のシステム・エンジニアの方が圧倒的に優秀

私が一緒に仕事をしたことのある(ソースコードを見たことがある)エンジニアの主な出身国はアメリカ、中国、イギリス、インド。

誰もが知っている大手のエンジニアから、BtoBで大きな成功を収めたベンチャー企業のエンジニアまで、バックグラウンドは様々です。

あくまで「平均的な」感覚でいうと、日本のシステム・エンジニアの方が圧倒的に優れています

同じ職級で比べると、圧倒的に日本のエンジニアの方が上です。

もちろん、プロジェクトのキーパーソンになるような頭ひとつ突き抜けた人もいます。
けれども、総じて日本人SEは選手層が厚いと思います。

ほぼすべてのSEは、海外でも余裕で通用する知識と技術があると言い切れます。

海外システム・エンジニアのコーディング能力とは?

まず、日本のIT業界の慣例として文書化がしっかりしていますよね。
これは、誰がプログラムを書いても一定の品質基準が満たされることを意味します。

ですので、新人プログラマーは、先輩が書いた設計書からプログラムの基礎を学びます

一方、海外では文書化のレベルが浅い。
良くも悪くもなんですけどね。

なので、お手本的な「プログラムの形」を知らないままプログラミング経験を積んでしまった海外のエンジニアのコーディング能力は、良くて平均点。

文書がなくても高品質なものを作れる一部の優秀なシステム・エンジニアを除いては、仕事の基礎部分がしっかりしていないエンジニア、というのが大半です。

基本、システムは動けば良い、というスタンス。
枚挙にいとまがないですが、例えばこんな感じです。

 アルゴリズムの無駄や誤り(一度で済むループを何度も記述とか)
 命名規則の無視(メンテが地獄)
 単体テストのケース漏れ(基本ホワイトボックステストはやらない)

動けば良い、はスピードとのトレードオフで良くも悪くもですが、日本人目線では信じがたい品質のものを平気で作ります。

日本のシステム・エンジニアの方が優秀な理由

先ほど、「同じ職級で比べると、圧倒的に日本のエンジニアの方が上」と言いました。

その理由のひとつは、海外システム・エンジニアの昇進の速さです。
新卒でも1~2年の経験を積めばチームリーダー、3年経てばマネージャーです。

日本だと2~3年でやっとスモール・チームのリーダー、5年目にマネージャー、くらいが一般的な相場ですよね。

断然昇進の速い海外と、割とじっくりとキャリアを積む日本とでは、同じ職級同士で比較すると日本の方が数年分経験値が上なのです。

それでも海外のシステム・エンジニアの方がデキる理由

マネージャーに昇進した後は、転職しながら数社にまたがって経験を積み重ねていきます。

日本目線では未熟に思えるシステム・エンジニアも、海外では早くから上位の職級の仕事までを経験して、そこから厚みを増やしていくようなキャリアの積み方をします

再度プログラミング・スキルを磨いて技術を突き詰める部分を厚くする人もいれば、マネージメント・スキルを磨いて管理面の経験を厚くする人もいます。

人それぞれですね。

ひとつひとつ地道に下位職級の業務を極めてから次に進むウォーターフォール型の日本と比べると、海外のキャリアの積み方はアジャイルそのものです。

なので海外のシステム・エンジニアの方が、成長が速いです。

同じ年数であれば、明らかに日本よりも海外のシステム・エンジニアの方が上位の経験を積んでいるのです。

日本のシステム・エンジニアが海外で活躍するには

技術力で考えると、日本のシステム・エンジニアはどこでも通用します。

ただ正直、英語のハンデがある中で、トップエンジニアと勝負するのは厳しいと思います。

でもフレームワークを利用してシステム構築をしたり、アプリケーションの品質管理をするようなポジションであれば、日本人の几帳面さが重宝されます

基本的にそうした部分は経験の浅いシステム・エンジニアや、コーディングの基礎が身についていないマネージャーなど、わりと空白な部分です。

それから、技術面以外でのいわゆるソフト・スキルの部分でも、海外で働くことならではの大変さがあることは確かです。

お伝えしたかったことは、一部の超優秀なエンジニアではないと海外で活躍できないかというと、そんなことは全くないということです。

そして、海外で働く方法は色々とありますし、他に代え難い価値がありますので、是非SEとして海外転職も考えてみられてはと思います。

まとめ

SEが海外就職するために必要な技術力について、以下のようにまとめました。

 品質面では日本のSEの方が上
 経験スピードは海外の方が速い
 日本のSEの経験値や几帳面さはどこでも活きる

こちらの本も、非常に参考になります。

文系(神学部)卒ながら、シリコンバレーのエンジニアとして活躍されている、酒井潤さんという方です。

何となく海外エンジニアの捉え方が似ているなあと勝手にですが、共感していました。

TOEIC300点からの海外転職: 海外移住を手に入れろ!
酒井 潤 (著)

更に、酒井潤さんのUdemyクラスもあります(主にプログラミング)。

文系卒のシリコンバレー業務をされている方が、どのようなレベル感なのか(どのあたりを入門、応用と捉えているのか)、より具体的に知りたいという方は是非、受講してみて損はないと思います。

現役シリコンバレーエンジニアが教えるPython 3 入門 + 応用 +アメリカのシリコンバレー流コードスタイル
現役シリコンバレーエンジニアが教えるPythonで始めるスクラッチからのブロックチェーン開発入門

※最後にですが、外資系IT企業や、システムエンジニアからITコンサルタントとして海外転職を狙う場合だと、転職エージェントでは以下の3社がそのエリアに特化したメジャーどころです。

転職エージェントなので、彼らからすれば成約させることを目的としての対話にはなりますが、求人状況については鮮度の高い情報収集が可能なはず。

積極的な情報収集をして、チャンスを見逃さないように気をつけてくださいね。

以上です。