デジタル人材(非エンジニア)もAIとRPAを連携してExcelに結果の自動書込

  • 2020年8月22日
  • 2022年10月30日
  • DIGITAL
 
RPAとAIを連携して使うことはできますか?
非エンジニアでもRPAとAIの連携を試すことはできますか?
どうやってRPAとAIを連携させるのですか?

こんな疑問に答えていきます。

こんにちは!よんりん(Yonrin)です。
当記事を書いている私は、デジタル技術のコンサルタントです。

RPAを使ってAIを呼び出せると便利ですよね。
まだアプリケーションを作る前の段階でAIの機能を試したりするのにも使えます。

RPAも、難しい設定はほとんどなく、非エンジニアの人でも十分試せますよ。

もしまだお読みでなければ、「デジタル人材(非エンジニア)になるための学習ロードマップ【保存版】」の記事も合わせてどうぞ。

WatsonとUiPathを連携させる

今回は、音声ファイルをRPAを使ってIBM Watosonに送信します。
Watsonがテキストに変換した結果内容をRPAで受信してExcelに書き込みます。

流れはこんな感じですね。

Watsonの準備

別の記事でAPIツールを使って同じ内容をやりました。
先にこちらを見ていただくと、分かりやすいと思います。

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voice recognition

WatsonのSpeech to Textのサービスを有効にしておきます。
(上の記事で細かく解説しています)

UiPathの準備

RPAの部分は無料で使えるUiPathを使います。

UiPathが分からない人は、ホームページから無料評価版をダウンロードして、チュートリアルを受講してみましょう。

非エンジニアの人でも1時間もあれば、簡単な操作ができるようになるはず。
UiPath自身が提供している研修資料が一番解りやすいですよ。

まずはUiPathの準備から見ていきましょう。
必要なのは以下の3点です。

 Webパッケージのインストール
 アウトプットExcelファイルと音声ファイルの作成
 プロセスの作成

UiPath.Web.Activitiesパッケージのインストール

UiPathのUiPath.Web.Activitiesパッケージを使います。
インストールしておきましょう。

アウトプットExcelファイルと音声ファイルの作成

次にWatsonの処理結果を書き込むための空のExcelファイルを予め作っておきます。

音声ファイルはAudacityという無料ツールで、録音しておきます。
今回は日本語で行います。

プロセスの作成

全体の流れはこんな感じです。

Watsonから受け取った処理結果を一度メッセージボックスで表示させています。

 HTTP要求

「HTTP要求」の設定項目は以下の通り。

項目数は多いですが、基本コピペですので、ひとつひとつ丁寧にやれば大丈夫です。

設定項目設定値
ヘッダー名前=Content-Type, 値=”audio/flac”
本文形式application/xml
添付ファイル名前=任意(ファイル名), 値=任意(ファイルパス)
エンドポイント“https://api.us-south.speech-to-text.watson.cloud.ibm.com/instances/(インスタンス名)/v1/recognize?model=ja-JP_BroadbandModel”
メソッドPOST
応答形式ANY
タイムアウト10000
結果任意(Watsonの結果を受け取る変数名)
パスワードAPI鍵
ユーザー名apikey

エンドポイントは、Watsonの「管理」メニューのページにある「URL」に、”/v1/recognize?model=ja-JP_BroadbandModel”という文字列をくっつけます。

また、パスワードについてもWatsonの「管理」メニューのページにあるAPI鍵の値をコピー&ペーストします。

 メッセージボックス

Watsonの応答結果から、テキスト変換された本体の部分のみ抜き出しています。
以下のような式ですね。 

edited_JSON.GetValue(“results”)(0)(“alternatives”)(0)(“transcript”)
※edited_JSONは任意の名前。JSONのデシリアライズ結果の出力を受け取る変数。
 データ行を追加

「データ行を追加」のアクティビティのプロパティは以下の通りです。
「データテーブルを構築」アクティビティで設定した任意のテーブル名が入力です。

列配列の中は、{ }で括って、以下のように設定します。

{edited_JSON.GetValue(“results”)(0)(“alternatives”)(0)(“confidence”), edited_JSON.GetValue(“results”)(0)(“alternatives”)(0)(“transcript”)}
※edited_JSONは任意の名前。JSONのデシリアライズ結果の出力を受け取る変数。

実行結果

まずはメッセージボックスの表示。

それから、Excelファイルへの書き込みも上手くいきました。

まとめ

今回は、AIとRPAの連携を行いました。

複雑な手順は踏んでいないですが、やることが多く、少し難しかったかもしれませんね。

細かい記述の意味やJSONなどの用語の理解は後々必要ですが、まずは動くものを見て、手元で触れる状態にしておくことが理解の早道だと思います。

まずは見よう見まねで動くものを作ってみましょう。

今回は動かすことだけにフォーカスして、細かいことには触れていないですが、腰を据えてきちんと学習したい人は、こちらのオンラインコースがおすすめです。

手を動かして学ぶAI開発入門!人工知能の意味からモデル構築・RPA連携・サーバレス開発まで

以上です。